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人口減少、縮小経済を考える(1)

 厚生労働省発表の2005年「人口動態統計」(年間推計)によれば、出生数は前年比4万4000人減の106万7000人、死亡数は同4万8000人増の107万7000人となり、差し引きで1万人の「自然減」となった。人口減少は、1899年以来、100余年ぶりのことらしい。
 郡部では既に「過疎」という名の人口減少に数十年前から悩んでいるが、国家規模での人口減少が始まったことになる。と言っても、対策は今のところ端緒についたばかりで、ここ数年は高原状態があり、5年後くらいから急速な人口減少となる。予測には誤差があるとは言え、2050年には8~9,000万人、2100年には4~5,000万人まで減少するらしい。
 
 これまでの100年は、人口を筆頭として右肩上がりを前提とした社会を構築してきた。経済、社会保障等々、あらゆるシステムの前提として「右肩上がり」があった。そしてこれからの100年は、「右肩下がり」を前提とした社会を構築する必要がある、と私は思っている。

 既に、スーパー・コンビニ、JR3社、NTT等々、国内を主たるマーケットとする企業群の売り上げは減少に転じ、国内新車販売数、食糧消費量、物流量等々も減少に転じている。国内経済は明らかに縮小傾向となってきた。今後この傾向は急速に展開し、それに従って様々な問題が発生する可能性がある。特にドメスティックマーケットしか持ち得ない企業群は、これまでのような拡大戦略はもち得ないと考えるべきだろう。グローバル企業には、まだ(と言っても、あと10~15年だろうが・・・)拡大可能なBRICs市場があるが、世界の人口自体、20年ほどでピークに向かい、その後は減少に転じると言われている。従って、今後数十年で世界的にマーケットが縮小することとなる。
 数十年という時間長をどう考えるかは個々の問題だが、数十年後、我々世代の子どもが、そして孫が生きていることは確かなことである。私も運が良ければ(悪ければ?)生きているかもしれない。従って、この時代に生きる一人として何らかの責任を負っていると考えねばなるまい。

 マーケットの縮小に伴い、既に「パイの奪い合い」は過渡的局面に転じ、形だけの「拡大」である企業合併が進んでいる。企業という社会システムの前提条件である「拡大」を追及するためには、「合併」という手段を取らざるを得ないのだ。こうした流れの数学的な解(収束点)は、1業種1企業である。そこまでいくかどうかは不明だが、金融・証券という業種は、純粋に数学的に動く傾向が強く、そうならないとも限らない。

 メドウズの「成長の現界・人類の選択」によれば、最早物質的生活をこれ以上豊かにすることは得策ではない。特に先進諸国の物質生活はこれ以上上げられまい。環境圧力、一次産品の高騰、枯渇性資源の減少等々、様々な阻害要因がある以上、これは避けられないと考えるのが妥当であろう。
 
 そもそも、金融・証券を前提とする資本主義経済の根本的前提が「右肩上がり」、「拡大経済」であった。国は今でもGDPの増加予測を発表し、日本経済の堅調を主張する。しかし、国民の生活に密着した経済は、人口減少に従って間違いなく縮小する。

 そして、そういう事態が発生したとき、果たして、金融・証券というシステムが成り立つのだろうか?
 これが私の最初の疑問である。
 これから始まる本格的な国内経済の縮小という状況下で、明らかに企業は設備投資を控えざるを得ない。その時、必要とする資金調達も急速に減少する。

 この疑問、是非皆さんも考えて欲しい。
 
 当面は、特に自然エネルギーへの転換、環境適合商品の開発等で一時しのぎするにしても・・・・・


 
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プロフィール

チェゲバ

Author:チェゲバ
駒宮博男
1954年横浜生まれ。東京大学中退。幼少よりゲーデル等、数学基礎論について父に聞かされて育つ。学生時代は年に百二十日以上山中で過ごし、登山の海外遠征は十回以上。
高山研究所を経て、㈱ヘルス・プログラミング設立。仕事の傍ら、意味論、認識論について本格的に研究開始。その後、NPO活動を開始。現在、NPO法人地球の未来、地域再生機構理事長、ぎふNPOセンター理事長代行、地域の未来・志援センター副理事長その他。名城大学大学院経営学研究科客員教授。『地域をデザインする』(新評論)他。

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