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持続可能社会は、小地域から

こんにちは

時流に勝てず、ついにブログをはじめました。

持続可能社会を構築する上での、日々の実践、哲学をこれから書き連ねます。
興味の有る人、どんどんレス下さい。

本日はブログスタートに当り、地域再生が、なぜ小地域からかを少しだけ書きます。
尚、この文章は、岐阜新聞サンデーコラム(5月4日)に掲載されたものです。


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 ここのところ「地域」という言葉が少々乱雑に使われている。内閣府では「地域再生本部」まで出来た。しかしながら、この「地域」という言葉を正確に使っている人は極めて少ない。そこで今日は、「地域」という言葉の意味を考えてみることにしたい。
 私はここ数年、地域からしか持続可能社会は出来ないと様々なところでお話している。話していて分かったことは、それぞれが感じている地域の範囲が異なることだ。ある人は小学校区、またある人は流域を地域と考えている。従って、話が噛み合わない。
 小学校区を地域と考える人は、高齢者福祉、子どもに関する福祉施策などを頭に描きながら「地域」を考えている。流域を地域と考えている人は、物質循環、生態系保全などの問題を念頭に置きながら「地域」を考えている。要するに、扱っている問題に違いがあり、その違いによって「地域」の捉え方が違うのだ。そこでようやく分かった。はじめに「地域ありき」ではなく、「問題」を前提として、はじめて地理的な「地域」が確定されるのである。
 こうしたことを前提に、現在大きな社会問題となっている食糧・エネルギー自給率の低さ、少子高齢化・人口減少などを考えてみる。こうした問題群は、大概の場合、国家規模で論じられているが、果たしてそれでよいのか。
 食糧に関しては、北海道と東北の四県は自給率100%を超えている。エネルギーに関しては、山形の葛巻町ほか多数の町村で電力の自給率が100%を超えている。人口減少に関しては、郡部町村では既に数十年前から過疎、即ち人口減少で悩んでおり、今に始まった現象ではない。こうした問題こそ地域で考えるべきもので、国家や県が関与しても大きな成果は得られないのではないか。尚、私はこれまで県内の様々なデータを分析してきたが、県内(合併前の99市町村)では岐阜市を除き食糧自給は可能だし(減反田、耕作放棄地等を最大限利用し、肉食を減らせば)、エネルギー(電力)の自給も可能なのである(小水力発電、木質バイオマス発電等の普及により)。
 子や孫のために持続可能社会を考えるのであれば、出来る限り小地域から考えるべきだろう。持続可能な小地域が集まって、はじめて社会全体が持続可能となる。
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theme : これからの日本
genre : 政治・経済

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No title

こんばんは、経済カテゴリの新着ブログからきました。
自分は、山形に住んでいるんですが、確かに山形はダムが多く水力に適した土地だと思います。
あと、意味が分からないところがあったのですが、
食料の自給率が100%を超えているとは米のことですか?

食糧自給率

コメント、有難うございます。
食糧自給率100%以上と言うのは、米の自給率ではなく、カロリー自給率です。
北海道と東北は、人口×約2600Kcal以上の熱量の食糧を生産していると言うことです。
数年前になりますが、その当時知事だった現総務大臣の増田さんが岐阜県に来て(梶原前知事が呼びかけ行った「地域再生フォーラム」)開口一番「うちの県は食量自給率100%以上です」と言っていたのを思い出します。
また、例えば岐阜県の場合、岐阜市以外の市町村は、耕作放棄田、減反田等を利用すれば、現在の食生活を多少変えれば自給率100%以上になることが分かっています。問題は飼料の自給率が低いこと。肉食をやめて植物性蛋白で我慢すれば完全にOK。
牛肉1Kg作るのに穀物が10Kgほど必要になるのですから、カロリーベースで考えると肉食が以下に贅沢か分かります。
プロフィール

チェゲバ

Author:チェゲバ
駒宮博男
1954年横浜生まれ。東京大学中退。幼少よりゲーデル等、数学基礎論について父に聞かされて育つ。学生時代は年に百二十日以上山中で過ごし、登山の海外遠征は十回以上。
高山研究所を経て、㈱ヘルス・プログラミング設立。仕事の傍ら、意味論、認識論について本格的に研究開始。その後、NPO活動を開始。現在、NPO法人地球の未来、地域再生機構理事長、ぎふNPOセンター理事長代行、地域の未来・志援センター副理事長その他。名城大学大学院経営学研究科客員教授。『地域をデザインする』(新評論)他。

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